階段で変わる暮らしの快適性|浜松の注文住宅実例から学ぶポイント
こんにちは。浜松市を中心に、“暮らしを起点とした”注文住宅を手掛けているココハウスです。
注文住宅を検討する際、間取りに目が行きがちですが、実は階段の配置が住まい全体の快適性を大きく左右することをご存じでしょうか。
お子さまの成長段階や、ご家族のライフスタイルによって、最適な階段の位置は変わってきます。
今回は、実際の施工事例をもとに、階段配置の考え方をご紹介します。

リビング階段の特徴
リビングを通って2階へ上がるリビング階段は、家族のコミュニケーションを自然と生み出す配置です。
メリット
- 家族が顔を合わせやすい: 帰宅後、必ずリビングを通るため、自然な会話が生まれます
- 空間の広がりを実感できる: 1階と2階がひとつの空間としてつながり、実際の床面積以上の開放感が得られます
- デザイン性の高い階段を採用しやすい: スケルトン階段やアイアン手すりなど、インテリアの主役として空間を演出できます
- 2階の部屋数を確保しやすい: 廊下スペースが不要な分、居室の配置に自由度が生まれます
デメリット
- LDKが狭くなる: 階段スペース分、リビングの面積が制約されます
- 音が伝わりやすい: 2階の生活音が1階に届きやすくなります(気になる場合は、階段前に壁を設けることで解決可能)
お子さまが小さく、家族の様子を常に見守りたい方や、階段そのもののデザインにこだわりたい方に選ばれています。

廊下階段の特徴
玄関や廊下から独立して配置される廊下階段は、機能性と空間効率を重視した配置です。
メリット
- 空調効率が良い: リビングと2階が分離されているため、冷暖房の効きが安定します
- 階段下を有効活用できる: 回り階段にすることで、階段下を収納やトイレとして使え、空間を無駄なく活用できます
- 裏動線を確保しやすい: 来客時に洗面所やランドリースペースへ直接アクセスでき、生活感を見せずに済みます
- プライバシーを保ちやすい: 家族それぞれの生活リズムを尊重しやすい動線になります
デメリット
- 廊下が長くなりがち: 階段と各部屋をつなぐ廊下が必要となり、その分スペースを使います
お子さまが中学生以上で、それぞれのプライバシーを大切にしたい方や、空調効率や家事動線を重視される方に選ばれています。

実例から学ぶ、階段配置の工夫
ある施工事例では、
「吹き抜けで開放的にしたいけれど、リビングの広さは確保したい」
というご要望がありました。
そこで採用したのが、廊下に階段を配置し、2階の降り口を吹き抜けリビングにつなげるというプラン。
階段自体は廊下に配置することでリビングの面積を確保しつつ、2階からリビングへ下りる際には吹き抜けの開放感を味わえる設計です。

別の事例では、裏動線に収納を兼ねた廊下を設け、そこへアクセスするための階段動線を計画しました。家事効率と収納力を両立させた、機能性の高い間取りとなっています。


階段デザインへのこだわり
階段の位置だけでなく、階段そのもののデザインも住まいの印象を大きく左右します。
デザインにこだわりたい方の多くは、階段が視界に入るリビング階段を選ばれます。意匠性の高い階段は空間の主役となり、住まい全体の質を高めてくれます。
また、安全面を考慮して踊り場のある回り階段を希望される方も多くいらっしゃいます。まっすぐ落下するリスクを軽減でき、お子さまやご高齢の方も安心して使えます。
一段の高さを低く設定して段数を増やすことで、昇降時の負担を軽減する工夫も可能です。

間取り全体のバランスを見ながら
階段の配置は、単なる移動手段ではなく、家族の暮らし方や空間の質を決める重要な要素です。
階段の昇り口と降り口の位置が決まることで、自然と各部屋の配置や動線の流れが見えてくるため、設計の早い段階で階段の位置を決めることが、理想の住まいづくりの鍵となります。
- お子さまの成長段階
- ご家族のライフスタイル
- 空間デザインへのこだわり
- 実用性と機能性のバランス
これらを総合的に考慮しながら、間取り全体とのバランスを見て、ご家族の暮らし方に合った階段配置を見つけていくことが大切です。
設計段階でじっくりと検討することで、長く快適に暮らせる住まいが実現します。階段ひとつにも、住まいづくりの奥深さが詰まっているのです。
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