コンセント計画は“今”だけで選ばない|浜松の注文住宅は“ライフステージ別”が鍵
こんにちは。浜松市を中心に、”暮らしを起点とした”注文住宅を手掛けているココハウスです。
家づくりを進める中で、つい「今」の暮らしだけを考えてしまいがちです。
しかし、注文住宅は何十年と住み続ける場所。子どもの成長、働き方の変化、そして夫婦二人の時間へ。
ライフステージが変わるたびに、必要なコンセントの数や位置も変わっていきます。
本日は、長く快適に暮らすために押さえておきたい、ライフステージ別のコンセント計画をご紹介します。

なぜライフステージを考える必要があるのか
子どもが小さいうちはリビングで過ごす時間が長かったけれど、成長したら子ども部屋中心の生活になった
在宅勤務が増えて、書斎スペースが必要になった
将来は寝室を1階に移すかもしれない
このように暮らしは常に変化します。
コンセントは後から増やすことが難しいからこそ、将来を見据えた計画が、長く快適に住める家をつくる要になります。
乳幼児期|リビング中心の暮らし
子どもが小さいうちは、家族全員がリビングで過ごす時間が最も長い時期です。

この時期に必要なコンセント
リビング
- ベビーモニター用(ソファから見える位置)
- 加湿器・空気清浄機用(複数台設置を想定して2〜3口)
- スマホ充電スポット(ソファ周辺に2カ所以上)
- おもちゃの充電用(低めの位置に1口)
ダイニング・キッチン
- 離乳食づくり用(ブレンダー、ミキサー)
- 哺乳瓶消毒器用
- 調乳ポット用
寝室
- ベビーベッド周辺の見守りカメラ用
- 授乳時の手元照明用
- スマホ充電用(夜間の記録撮影に対応)
この時期は、安全面への配慮が最優先です。
子どもの手が届く高さ(床上25〜40cm)のコンセントには、感電防止のカバーやシャッター付きタイプを選びましょう。
また、リビングでの育児グッズが増えることが多く、見た目をすっきり保つためにも、コンセントは多めに確保しておくことがおすすめです。
幼児期〜小学校低学年|活動範囲の拡大
子どもの活動範囲が広がり、学習スタイルが多様になる時期です。

この時期に必要なコンセント
リビング・ダイニング
- タブレット学習用の充電スポット
- プリンター設置スペース(リビングで学習する場合に対応)
- デスクライト用(学習スペース近く)
- 電動鉛筆削り用
子ども部屋
- 将来の学習机設置を見据えた配置(壁面に2〜3口)
- 読書灯・ベッドサイドライト用
- タブレット・電子辞書の充電用
玄関・土間
- 電動自転車のバッテリー充電用
- 外遊び用品の充電スポット(水鉄砲、電動シャボン玉など)
リビングやダイニングで学習するスタイルを取り入れる場合、テーブル周辺のコンセント計画が必要になります。
タブレットやパソコンを使った学習、プリンターでの印刷など、学習環境を整えるための電源を確保しておくと便利です。
子ども部屋は、まだ本格的には使わずとも、将来の学習机の配置を想定してコンセントを設置しておくことで、レイアウトの自由度が上がります。
小学校高学年〜中学生|個室での時間が増える
子ども部屋で過ごす時間が増え、学習環境も本格的に整え始める時期です。

この時期に必要なコンセント
子ども部屋
- 学習机周辺(パソコン、タブレット、スタンドライト用に3〜4口)
- スマートフォンの充電スポット(ベッドサイドに2口)
- プリンター・スキャナー用(机の近く)
- 読書灯・間接照明用
リビング
- 家族の充電ステーション(人数分のUSBポート付き)
- タブレット学習用(複数人対応)
書斎・ワークスペース
- 在宅勤務用(パソコン、モニター、プリンター用に4〜5口)
- Web会議用の照明・マイク用
子ども一人につき、学習机周辺に最低3口は確保したいところ。パソコン、タブレット、デスクライト、スマートフォン充電と、同時に使用する機器が増える可能性があります。
在宅勤務をされる場合は、仕事環境を整えることも重要になります。
リビングや寝室の一角を書斎として使う際、周辺に十分なコンセントがないと、延長コードだらけになってしまいます。
高校生〜大学生|本格的な個室利用
子どもが自室で長時間過ごすようになり、親は夫婦の時間を大切にする時期です。

この時期に必要なコンセント
子ども部屋
- 本格的なデスク環境(パソコン、モニター複数台、周辺機器用に5〜6口)
- エアコン専用回路(長時間使用に対応)
- 趣味の機器用(楽器アンプ、ゲーム機など)
夫婦の寝室
- ゆったりとした読書スペース用
- テレビ・プロジェクター用
- 寝室でのリラックスタイム用(アロマディフューザーなど)
リビング
- 夫婦でゆったり過ごすための機器(コーヒーメーカー、ホットプレートなど)
子どもの個室は完全に独立した空間として機能し、親世代は再び夫婦二人の時間を楽しむようになります。
この時期を見据えて、寝室にもゆとりあるコンセント計画をしておくことで、夫婦の時間を快適に過ごせる空間になります。
子どもの独立後|夫婦二人の時間へ
子どもが独立し、夫婦二人の暮らしに戻る時期です。

この時期に必要なコンセント
元子ども部屋の活用
- 趣味の部屋(ミシン、工作機械など)
- ゲストルーム(加湿器、空気清浄機など)
- 収納部屋(充電式掃除機の充電スペース)
リビング
- 健康器具用(マッサージチェア、ルームランナーなど)
- 趣味の時間用(オーディオ機器など)
寝室・書斎
- 充実したホームシアター環境
- 読書や書き物のための照明
子ども部屋をどう活用するか。趣味の部屋、ゲストルーム、ホームジムなど、用途は多様です。
この段階でコンセントを増設するのではなく、最初から余裕を持った計画をしておくことで、リフォーム費用を抑えることができます。
老後|安心・安全な暮らしへ
バリアフリー化や見守り機器の導入を考える時期です。

この時期に必要なコンセント
寝室(1階への移動も視野に)
- ベッド周辺の医療機器用(CPAP、酸素濃縮器など)
- ナースコール・見守りセンサー用
- 電動ベッド用
リビング
- リクライニングチェア用
- 見守りカメラ用
- 緊急通報システム用
廊下・階段
- 夜間の足元灯用(人感センサー付き)
- 将来の手すり設置を想定した位置
将来的に1階で生活が完結できるよう、1階の寝室候補スペース(リビング隣の和室など)にも、十分なコンセントを確保しておくことが重要です。
また、医療機器や見守り機器は常時電源が必要なため、専用のコンセントを確保しておくと安心です。
設計時に確認したいチェックリスト
将来を見据えたコンセント計画のために、設計段階で確認しておきたい項目です。
家族の将来像を具体的に
□ 子どもの人数と年齢差
□ 在宅勤務の可能性
□ 趣味のスペースの必要性
□ 親の同居や介護の可能性
各部屋の用途変更の可能性
□ 子ども部屋は将来何に使う?
□ 1階で生活が完結できる間取りか?
□ リビングや子ども部屋での学習スペースは確保できているか?
コンセントの配置
□ 各部屋に余裕を持った口数(必要数+2口)
□ 将来の家具配置変更にも対応できる配置
□ 高さのバリエーション(標準・カウンター・バリアフリー)
□ 医療機器や見守り機器を想定した専用回路
変化を楽しめる家づくり
ライフステージの変化は、家族の成長の証です。その変化を柔軟に受け入れられる家こそが、長く快適に暮らせる住まいといえます。
コンセント計画は、その柔軟性を支える重要な要素です。
「今」だけでなく「10年後、20年後」まで見据えた計画を立てることで、リフォーム費用を抑えながら、常に快適な暮らしを維持できます。
浜松で注文住宅をお考えの方は、設計段階から家族の将来像を具体的にイメージし、長く愛せる住まいづくりを進めていきましょう。
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