注文住宅の要望、伝え方のコツ|実際の間取り事例で解説
こんにちは。浜松市を中心に、“暮らしを起点とした”注文住宅を手掛けているココハウスです。
注文住宅を検討し始めると、真っ先に頭をよぎるのが「何を、どう要望すればいいのか」という悩みではないでしょうか。
カタログや施工事例を見れば見るほど理想は広がる一方で、それを言葉にして設計士に伝える作業は簡単ではありません。
今回は、【注文住宅の要望をまとめるコツ】を解説したうえで、【実際にあるご家族からいただいた要望をもとに、どのように家が形になっていったのか】を実例としてご紹介します。これから間取りやデザインを考える方の参考になれば幸いです。

なぜ「要望」を整理することが大切なのか
注文住宅は、暮らし方や好みに合わせて自由に設計できることが最大の魅力です。
しかし裏を返せば、要望を明確に伝えられなければ、その自由度を十分に活かせないまま完成してしまうこともあります。
要望が曖昧なまま打ち合わせを進めてしまうと、設計が進んだ段階で「やっぱりこうしたかった」という声が出やすくなり、変更のたびに時間や費用がかさんでしまうこともあります。逆に、早い段階で要望が整理できていれば、設計士側もより具体的な提案がしやすくなり、打ち合わせ自体もスムーズに進みやすくなります。
要望をまとめる5つのコツ
① 「したいこと」を暮らしのシーンで書き出す
「広いリビングがほしい」だけでは、本当に満足できる間取りにするのは難しいかもしれません。
「休日は家族でゲームを楽しみたい」「子どもの友達を呼んでホームパーティーをしたい」など、具体的な暮らしのシーンとセットで書き出すことで、間取りの意図が伝わりやすくなります。
② 好きなテイストは写真で共有する
「ホテルライク」「ナチュラル」といった言葉のイメージは人によって差があります。
SNSや施工事例集で気になる写真を保存しておき、打ち合わせの際に見せることで、認識のズレを防ぐことができます。
③ 譲れないポイントと妥協できるポイントを分ける
すべての要望を100%叶えるのは難しい場合もあります。「絶対に外せないこと」と「予算や構造上、調整してもいいこと」を事前に整理しておくと、打ち合わせがスムーズに進みます。
譲れないポイントが決まったら、次に考えたいのが「その要望が生まれた理由」です。
なぜそれがしたいのか、どんな時間を過ごしたいのかまで掘り下げておくと、設計士側も要望の背景を理解したうえで、より暮らしに合った提案をしやすくなります。
④ 家族全員の意見をすり合わせておく
注文住宅の要望は、夫婦それぞれ、あるいは子どもも含めた家族全員で少しずつ異なることがあります。
誰か一人の希望だけで進めてしまうと、後から「実はこうしたかった」という食い違いが生まれることも。
打ち合わせの前に家族で話し合い、共通の要望と個別の要望を分けて整理しておくと、設計士に伝える際の優先順位もつけやすくなります。
⑤ 将来のライフステージも見据えて考える
子どもの成長や在宅ワークの増減など、暮らし方は年数とともに変化していきます。
今の要望だけでなく、「数年後にはこう使うかもしれない」という視点も加えておくと、間取りやスペースに余白を持たせやすくなります。たとえば、子ども部屋を将来的に区切れるようにしておく、収納スペースを可変的に使えるようにしておく、といった工夫は、長く快適に暮らすための備えになります。

実例紹介:要望から生まれたブルックリンスタイルの家
ここからは、実際にいただいた要望をもとに完成した住まいの事例をご紹介します。
①「BBQがしたい」から生まれた、プライバシーを守る中庭
「休日は家族や友人とBBQを楽しみたい、そのために中庭が欲しい」という要望をもとに、リビングと直接つながる中庭を計画しました。掃き出し窓を大きく取り、室内にいながら中庭を身近に感じられる配置にしています。
また、敷地の立地条件を踏まえ、大通りからの視線が気にならない位置に中庭を配置。
建物の形そのものが目隠しの役割を果たすことで、塀や植栽に頼りすぎることなく、開放感とプライバシーを両立させています。

②「広いリビング」×「ヘリボーン柄」×「ガラリ扉」を叶えた続き間
「リビングをなるべく広くしたい」「ヘリボーン柄の壁紙を使いたい」「ガラリ扉を使いたい」という要望をもとに、リビングの隣に和室を設け、扉を開けておけば一体の空間として使える空間を計画しました。
和室というと家全体の雰囲気から浮いてしまいがちですが、畳を黒色にすることでリビングの配色となじませ、統一感を持たせています。

ヘリボーン柄の壁紙は当初リビングでの使用も検討されましたが、面積が広くなるほど柄の主張が強くなり、落ち着きのない空間になってしまう懸念がありました。
そこで、面積を抑えながら柄を活かせる場所として、和室の壁紙に採用する案が生まれました。ガラリ扉とあわせて和室に取り入れたことで、「和室らしさ」を抑えた仕上がりになっています。

③ 思い出をつなぐ、大黒柱のあるキッチン
「取り壊すことになった祖父の家の大黒柱を、新しい家でも使いたい」という要望をもとに、大黒柱をキッチン背面のカップボードの一部として採用しました。

構造材としてではなく、色味や木目の風合いを活かした造作材として組み込むことで、キッチンに落ち着きと重厚感が加わっています。新しい暮らしの中に、家族の思い出も大切にした空間になりました。
要望は「暮らし方」で伝える
注文住宅の要望をまとめる際は、抽象的な言葉ではなく「誰が」「どんな時に」「どう使いたいか」という暮らしのシーンに落とし込むことが、理想の住まいへの近道です。
あわせて、家族で意見をすり合わせ、将来の暮らしまで見据えておくことで、設計士からの提案の幅もぐっと広がります。
今回ご紹介した事例のように、BBQを楽しむための中庭、広さとデザインを両立した続き間、そして家族の思い出をつなぐ大黒柱など、一つひとつの要望には暮らしへの想いが詰まっています。
これから家づくりを検討する方は、ぜひ「暮らし方」で要望を書き出すことから始めてみるのはいかがでしょうか。
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