注文住宅の土地選びで知っておきたい土地の種類【地目・用途地域・防火地域】
こんにちは。浜松市を中心に、“暮らしを起点とした”注文住宅を手掛けているココハウスです。
土地探しを始めると、真っ先にぶつかるのが「専門用語の壁」です。見慣れない言葉の意味がわからないまま契約を進めてしまう方も少なくありません。
注文住宅は、建物のデザインだけでなく「どんな土地を選ぶか」で暮らしの快適さが大きく変わります。今回は、【土地探しの前に押さえておきたい3つの基礎知識】を、初めての方にもわかりやすく解説します。

地目とは?家を建てられる土地・建てられない土地の見分け方
「地目(ちもく)」とは、登記簿に記載されている、その土地の用途を表す分類のことです。田や畑、山林など、全国の土地はすべて23種類のいずれかに区分されています(不動産登記規則第99条)。
このうち、注文住宅を建てる際に特に注目すべきなのが「宅地」です。宅地は建物を建てるための土地として登記されており、住宅ローンの審査や建築確認の手続きもスムーズに進みやすい地目です。
また、地目が「山林」「原野」「雑種地」となっている土地でも、住宅を建てること自体は可能とされています。
| 地目 | どんな土地か |
|---|---|
| 宅地 | 建物の敷地として使われている、またはそのために整備された土地 |
| 山林 | 樹木が自然に生育している土地 |
| 原野 | 雑草や低木が生育している未利用の土地 |
| 雑種地 | 駐車場や資材置場など、他のどの地目にも当てはまらない土地 |
| 田 | 用水を利用して耕作されている農地 |
| 畑 | 用水を利用せずに耕作されている農地 |
※不動産登記規則第99条にもとづき、地目は全国で23種類に区分されています。
ただし、地目が「田」や「畑」の場合は農地法による制限がかかり、農業委員会の許可を得て農地転用の手続きを行わなければ家を建てることができません。「価格が安いから」と農地を検討する際は、転用の可否や費用・期間について事前に不動産会社へ確認しておくと安心です。
土地探しの段階では、気になる土地の地目を登記簿で確認し、「そのままの状態で住宅が建てられるか」をチェックしておくことが、スムーズな家づくりへの第一歩になります。
用途地域とは?暮らしの雰囲気を決める「街のルール」
「用途地域」とは、都市計画法にもとづいて市街地を区分し、建てられる建物の種類や規模を定めたルールです。現在、全国で13種類が指定されており、大きく「住居系」「商業系」「工業系」の3グループに分かれます。
| 用途地域 | エリアの特徴 |
|---|---|
| 第一種低層住居専用地域 | 戸建てや低層マンションが中心。小規模なお店や事務所兼住宅や、小中学校などが建築可能。 |
| 第二種低層住居専用地域 | 低層住宅に加え、150㎡程度までの小規模な店舗や小中学校などが建築可能。 |
| 第一種中高層住居専用地域 | 中高層マンション、病院、大学、500㎡程度までの店舗が建築可能。 |
| 第二種中高層住居専用地域 | 中高層マンションに加え、1,500㎡程度までの店舗・事務所が建築可能。 |
| 第一種住居地域 | 住宅を中心に、3,000㎡程度までの店舗・事務所・ホテルも建築可能。 |
| 第二種住居地域 | 住宅に加え、店舗、事務所、ホテル、カラオケボックスなどが建築可能。 |
| 準住居地域 | 住宅とともに、車庫・倉庫・自動車修理工場など自動車関連施設が建築可能。 |
| 田園住居地域 | 低層住宅に加え、農産物直売所など農業に関連する施設が建築可能。 |
| 近隣商業地域 | 住宅・店舗・事務所に加え、小規模な工場も建築可能。 |
| 商業地域 | 百貨店・映画館・オフィスビルなど、ほとんどの用途の建物が建築可能。 |
| 準工業地域 | 軽工業の工場とともに、住宅・店舗・ホテルも建築可能。 |
| 工業地域 | 工場を中心に、住宅の建築も可能。学校、病院、ホテルなどは制限される。 |
| 工業専用地域 | 工場専用のエリアで、住宅は建築不可 |
※国土交通省「用途地域」にもとづき作成。用途地域は都市計画法第8条により、13種類に区分されています。数値はおおよその目安であり、自治体ごとに詳細が異なる場合があります。
たとえば、閑静な住宅街で子育てをしたい方に向いているのが「第一種低層住居専用地域」です。建物の高さや店舗の規模に厳しい制限がかかっているため、低層の戸建てが中心となり、落ち着いた住環境が保たれやすいエリアです。
もう少し利便性を重視したい方には、「第一種住居地域」や「第二種住居地域」が候補になります。一定規模までの店舗やオフィスも建てられるため、生活動線に買い物施設が組み込みやすく、日々の暮らしがスムーズになります。
反対に、「近隣商業地域」や「商業地域」は駅前などの利便性の高いエリアに多く、賑わいのある暮らしを楽しみたい方には向きますが、住宅街としての静けさは控えめになる傾向があります。
地域によっては建ぺい率・容積率の規制が厳しい場所もあります。庭を希望していたり、外観にこだわりたい方は、建ぺい率や容積率が緩やかで、ゆとりある区画を確保しやすい用途地域かどうかも、あわせて確認しておくと理想の住まいに近づきやすくなります。

防火地域・準防火地域とは?家づくりのコストと仕様に関わる重要ポイント
「防火地域」「準防火地域」は、火災の延焼を防ぐために建築基準法で定められた区域で、主に駅前や幹線道路沿いなど、建物が密集しやすいエリアに指定されています。
この区域に土地が含まれていると、建物の構造や外壁・屋根・窓などに「耐火性能」や「防火性能」を持たせることが求められます。
具体的には、延焼のおそれがある部分に防火仕様の建材や窓サッシを使用する必要があり、一般的な木造住宅と比べて建築コストがやや高くなる傾向があります。

一方で、防火性能の高い仕様は、火災リスクへの備えとしてだけでなく、住宅の資産価値や保険料の面でもメリットになる場合があります。検討中の土地がこれらの区域に該当するかどうかは、自治体の都市計画図や不動産会社への確認で事前に把握できます。
「思っていたより建築費が上がってしまった」という事態を避けるためにも、土地の契約前に必ずチェックしておきたいポイントです。
土地選びは「知識」が理想の暮らしへの近道
地目、用途地域、防火・準防火地域は、いずれも「その土地にどんな家が建てられるか」「どんな暮らしが待っているか」を左右する重要な情報です。
専門用語だけを見ると難しく感じますが、一つひとつの意味を理解しておくことで、土地探しの視点は大きく変わります。
理想のデザインや間取りを叶える住まいづくりは、土地選びの段階からすでに始まっています。気になる土地が見つかったら、これらのポイントを踏まえたうえで、専門家に相談しながら丁寧に検討を進めていくことをおすすめします。
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